今回はさらにその塗料の役割という観点から分類していきましょう。油性、水性に問わず塗装には順序がありその順序に従った塗料が存在します。塗装は下塗(下地処理塗装)、中塗、上塗(仕上塗装)と工程的に分けることが出来ます。決して下塗の前に上塗がくる仕様はありません。それはそれぞれに目的がありそれが全体の塗装に大きく影響するからです。ではまず下塗塗料といわれるものから説明していきましょう。下塗塗料は言うなれば塗装しようとする物(以後、被塗物と称します)に一番最初に塗る塗料です。木、鉄、プラスチック、家の外壁、トタン屋根それぞれの素材により塗装の条件は変わってきます。またそれら被塗物の表面の状態はすべてが均一とは限りません。そのようにどのような状態になっているかわからない被塗物に良好な塗装をするためのいわば「縁の下の力持ち」的な役割をするのが下塗塗料です。つまり中塗塗料や上塗塗料と被塗物の密着を強固にする(接着効果)事と被塗物の表層面をほぼ均一な状態にすることが一番の目的となります。さらに鉄面であれば錆るという現象に対して錆を防止する機能(防錆効果)や木であれば液体を吸い込んでしまうという特性を抑える機能(吸込防止効果)また黒い物を白くするなどの場合は仕上がりをスムーズにするために黒を完全に隠してしまう機能(隠蔽性向上機能)等 塗装の条件に付随する機能もこの下塗塗料が担う役割となっています。また先にも述べたように被塗物に最初に塗る塗料ですから被塗物を傷めたり、素材の風味を損なったり、素材そのものの機能を失うことの無いよいうにするために特に良く吟味して選択することが大切になります。この下塗塗料の選択いかんで塗装全体の良し悪しが決まるといっても過言ではありません。ですから被塗物が何で出来ているのか、どんな状態か、どれだけ経っているか、そしてどうしたいかをきちんと伝えて塗料を購入することが大変重要になります。塗料を熟知したプロと綿密に相談して適切な商品を購入してください。
下塗がその塗装を決めます!
>>トピックス一覧へ