さて 塗料の臭いについての続きですが
現状の塗料の臭いは以前ほどすごいものは少なくなりました。
シックハウスやシックスクールといった環境への配慮といた
観点から、水性塗料の普及や無溶剤型の塗料の開発がすすみ
俗にいうシンナー臭というのが、少なくなってきたことが
その要因のひとつと言えるでしょう。当然有害物質の排除も
すすみ、より安全かつ安心な塗料、ひいては塗装が実現しつつ
あります。
とは言え、まったく無臭になったかと言われれば それに
あらず。臭気の度合がマイルド(まやかしの言葉ですね!)に
はなりましたが、いまだにあの「くさい」臭いはまだあります。
塗料の臭いには大きく分けて 塗料そのものの臭い(すべて
ではありませんが樹脂臭などと言います。)と前述のシンナー
臭に分けることができると思います。その他添加物等で臭気
の強いものも稀にありますが、大方がこの二つということに
なります。シンナー臭についてはそもそも塗料の主原料をシ
ンナーに溶かさなければ(使わなければ)しないわけですから
シンナーを根絶すれば解決できます。すなわち水性塗料や無
溶剤塗料、紛体塗料などは基本的にシンナーを混入していない
のでシンナー臭はしません。しかしこれらの塗料も臭いがしま
す。これが樹脂臭とか塗料臭とかいわれる「におい」です。
これは、塗料の主原料の臭いでこれを取り除くことは塗料で
なくなってしまうことなので、できないわけです。ただし現在
の技術力でこれらの臭いを取り除くことは実は可能です。そう
しないのにはわけがあるのです。
次回はそのわけとこれからの塗料の「におい」についてお話
したいと思います。
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