さて、機能性に基づいた色調についてはお分かりいただけたかと思いますが、とはいえいくら危険物貯蔵庫だからといって建物をすべて赤で塗装するなどということは、一般的な常識に照らし合わせてみても尋常ではないですよね! 一般常識という範疇での色の選択ということも実は大切な選択肢の一つといえるのです。穏やかな住宅街にいきなり赤や黄色の建物が出現したらその町並が一変してしまうでしょうし、公式な席にあまり派手な色調の服装は誰もがそぐわないと思われることでしょう。やはりその場にあった、あるいはバランスという観点から色を選ぶことも考えなければならない場合というのもあると思います。景観条例なんかで色調の制限が設けられるのも町並のもつ美しさと居住する方々、その町に訪れる方々に共通の良い印象を持ってもらうことが目的でしょうし、ドレスコードはそれなりの格式を重んじるためにフォーマルな服装を課すことで威厳を保つことが大きな要因となっているのです。自分の好き勝手だけでトータルなバランスを壊したり、まわりに不快な思いをさせることは一般人としてはなるべく避けなければなりません。色のもつインパクトはやはり大きいのです。その人・その物・その町・その国をも表してしまえるほどの力をもっていると言っても過言ではありません。色は簡単に選べますが、色には偉大な力もあるのです。
ということで、あなたは何色人ですか?
>>トピックス一覧へ